2017年2月10日金曜日

◆参議院本会議を終え、ダッシュで福岡県北九州市へ。


参議院本会議を終え、ダッシュで福岡県北九州市へ。
先月の北九州市議選では、わが党の候補は大激戦を制して、2名増の13人全員が当選。その熱気冷めやらぬ中、北九州市議団の皆様とともに、公明党生活支援PTとして、長年、生活困窮者支援に携わっておられるNPO法人抱樸で居住支援の取組を視察させていただきました。
生活困窮者は、民間の一般住宅に入居することに様々な困難を抱えており、地域における見守りや支援が必要です。そうした意味で、生活困窮者自立支援に居住支援は不可欠だと考えています。現在、厚生労働省で生活困窮者自立支援法の見直しの検討が進められていますが、この検討の中でもこの点は指摘されています。
他方、先日の予算委員会でも取り上げましたように、現在、国交省においては住宅セーフティネット法を改正し、来年度、生活困窮者など住宅確保要配慮者への家賃補助制度等を地方自治体とともに立ち上げる予算を計上しています。この国交省の制度を現場で活用し、真に支援を求めている方に届けるためには福祉との連携が何よりも重要です。
認定NPO法人抱樸では、地元の不動産業者の方々と協力し、家賃滞納や生活状況の把握など情報を共有、居住継続支援を実施する仕組みを立ち上げ、10年以上、頑張っておられます。
また、賃貸借契約に必要な保証人を準備できない方がおられますが、抱樸自体がそうした方の保証人となって自立及び安定的な生活継続を支援する事業(保証人バンク)も実施しています。こうした取組は、まさしく国交省が住宅セーフティネット法改正において創設しようとしている居住支援法人のモデルとなると思います。
その上、抱樸では、一人では地域で自立した生活ができない方々が支援を受けながら共同生活を送る抱樸館を三年前に開設。ここは第2種社会福祉施設の無料低額宿泊所です。24時間、スタッフが配置され、スタッフの皆さんが利用者がその人らしく生活できるように温かく見守り、一人では解決できないことに関しては共に粘り強く解決していく。誰もが捨て置かれず、希望を見出していけるよう、取り組んでいる…まさに抱樸、原木・荒木を抱きとめるとの名の通りの支援が行われていました。深く感銘を受けました。
その後、炊き出しにも参加。この冬一番の寒空の下、ボランティアの方々が心と体に染みる豚汁など温かい食事を提供するほか、健康相談、散髪、衣類を提供。紆余曲折はあったそうですが、28年間にわたり継続して実施されているとのこと。炊き出しを行なっている公園には以前100人ぐらいのホームレスの方がおられたそうです。そうした方々も全て支援により自立。中には炊き出しボランティアとして支えられる側から支える側へになった方も。テキパキと自然に頑張っておられる姿に、胸がジーンと熱くなりました。
炊き出しで人と会話し、人の温もりに触れる。一度失敗しても終わりじゃない。初めからやり直せばいい。そう励ましてくれる、信じてくれる仲間がいる。ここに集まって来られている方々は、ただ単に食事をもらいにきているのではなく、人との絆を求め、次なる一歩へ踏み出そうとされているんだということを学ばせていただきました。本当に貴重な経験をさせていただきました。本当にありがとうございました。
ホームレス自立支援特別措置法は今年の8月に期限を迎えます。この法律が根拠となり、ホームレス自立支援が進んできました。しかし、まだ課題もあり、延長が必要だということも深く認識しました。今後党内でしっかり議論し、対応して参りたいと思います。
最後に、この度の視察においては、奥田理事長はじめスタッフの皆様、ボランティアの皆様に大変お世話になりました。心より厚く御礼申し上げます。この視察、経験をしっかりと政治活動に生かしていきたいと思います。本当にありがとうございました。