2018年4月4日水曜日

◇厚生労働委員会で30分間質問に。

厚生労働委員会で30分間質問に。
昨日は主に読み書きに困難を抱えている子どもたちの学びの充実について質問しました。
読み書きに困難を抱えておられる方々の実態について、我が国において今まで網羅的な調査は行われていません。ただ、文科省が2012年に全国の小中学校に対して実施した調査では、学習面に著しい困難を示す子どもが全体の4.5%、読むまた書くに著しい困難を示すのが2.4%程度在籍することが推計されています。要するに40人学級だとすると一クラスに2-3人はいるということです。
一生懸命やっても、みんなと同じように字が読めない、通常の教科書が読めない。でも、授業はどんどん進んでいく。「自分はみんなより劣っている」という意識が強くなって、不登校につながるケースもあります。
こうした読み書きに困難を抱える子どもたちに効果的な教科書がある!と地元関西でマルチメディアデイジー教科書を製作しているボランティア団体の方から伺ったのがちょうど10年前。
マルチメディアデイジー教科書は、パソコンやタブレット端末等を使う電子書籍の一つで、音声と文字と画像を同時再生できます。文字のハイライトもでき、読む速度や文字の大きさをカスタマイズできます。
マルチメディアデイジー教科書は読み書きに困難を抱える子どもの学習にとって有効であるにもかかわらず、当初なかなか普及が進みませんでした。しかし、我が党の地方議員の皆さんが一生懸命地方議会で取り上げて下さったこともあり、利用者が平成29年1月現在では約6千人へと急増しています。
今国会、デジタル教科書を紙の教科書と同等と認め、授業にて使用可能とする法律案が提出されました。重要な一歩です。ようやくここまで来た!という思いがありますが、これで全ての子どもの学びが必ずしも保障されるわけではありません。ボランティア団体の方々の負担を軽減しながら、ご協力していただく場合にきちんと対価を払う仕組みを作って、マルチメディアデイジー教科書等デジタル教材を必要とする子どもたちに安定的かつ継続的に提供できるよう、引き続き頑張って参ります。

山本かなえ 山本香苗 公明党 参議院議員
マルチメディアデイジー教科書